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Inside the Collaboration with PATRICK
服の延長としての足元を考える


nest Robe / CONFECT がこれまで大切にしてきたのは、「服そのものの質感」と「暮らしの中に溶け込む」こと。天然素材は、時間を重ねることで表情を変え、使う人の身体に少しずつ馴染んでいきます。その価値は、洋服の細かなディテールに限らず、日々使い続ける道具にも共通するものだと考えています。


一方、PATRICKは1892年の創業以来、フランスの小さな村で靴職人が始めた“一足一足に思いを込める靴づくり” を今に伝えてきました。流行や時代の速度から距離を取りながら、形と素材の完成度を静かに高めていく姿勢のもと、日本では時に、「足元のメイクアップ」というキャッチコピーを掲げ、洗練されたフォルムと素材感で、日常に溶け込むスニーカーを提案し続けています。その姿勢は、nest Robe / CONFECT が服づくりにおいて大切にしてきた価値と本質的に重なるものでした。だからこそ今回の ARTOIS-OG は、単なる別注ではなく、服の延長としての靴をかたちにする試みとなっています。


パトリックポスター


パトリック制作の打ち合わせ


ON COLLABORATION

コラボレーションの始まり

最初から“別注をしよう”という話ではなかった

nest Robe / バイヤー 高橋

正直に言うと初めから「別注をつくろう」という明確な意図はありませんでした。PATRICKの大竹さんとは、展示会や日々のやりとりの中で、自然に言葉を交わす頻度が増えていき、その中で、お互いのブランドの話や「普段どんな服を着て、どんな靴を履いているのか」そういった雑談に近いところから少しずつ積み上げていったと思います。あとは、大竹さんご自身が、CONFECTの服をよく着てくださっていたことも大きいです。「CONFECTの服に合う足元って、どんなものだと思いますか?」そんな問いが自然に出てきました。

PATRICK セールス 大竹さん

nest Robe / CONFECT さんとは、モノづくりへの考え方がとても近いと、以前から感じていました。素材の選び方や完成したときの見え方だけでなく、使われ続けた先までを含めてものづくりを考えている。その姿勢は、PATRICK が靴づくりで大切にしてきた感覚とも、自然と重なります。個人的にも CONFECT さんの服は長く愛用していて、「きっと相性は良いはずだ」という思いは、ずっとありました。今回こうして形になったことは、素直に嬉しかったですし、同じ「日本でつくる」という前提を持つブランド同士で取り組めたことも、このプロジェクトの大きな魅力だと感じています。


インタビュー写真

左 PATRICK 大竹さん / 右 nest Robe バイヤー 高橋


服にスニーカーを合わせるではなく

nest Robe / バイヤー 高橋

nest Robe / CONFECTのリネンや天然素材に触れたとき、感じるのは時間の流れ纏う感覚というか、素材は一見シンプルでも、使い込むごとに味が出て、身体に馴染む。その感覚を、靴というプロダクトに落とし込めないか。そんな問いがこのプロジェクトの出発点の一つだったと思います。スニーカーを作って合わせる、というよりも、nest Robe / CONFECTの服の延長線上に、どんな足元があると自然なのか、その感覚を、PATRICKと共有できたのも大きかったと思います。PATRICK はフランスのブランドでありながら、日本で丁寧にものづくりをしているブランドです。素材や形だけでなく、「どの工程を大切にしているか」「どういう人が、どういう環境で作っているのか」そういった、ものづくりに対する向き合い方に、私たちとの共通点を感じました。


ON LINEN

リネンを選ぶということ

素材と用途のあいだ

nest Robe / バイヤー 高橋

nest RobeもCONFECTも、リネンという素材を長く大切に扱ってきたブランドです。洋服であれば、素材の変化や経年が美しいとされますが、靴は実用性が先立つ側面もあります。ですが、服と同じように時間を纏う足元をどう表現するか。その問いが先にありました。ただ、単純に「リネンを靴に使う」という発想はあっても、実際に考えると簡単ではありません。靴は服以上に負荷がかかりますし、耐久性や形状保持、雨への耐性など、服づくりとは全く違う条件が求められます。


パトリック パトリック

どうすれば成立するか

PATRICK セールス 大竹さん

この企画がスタートしたときから、nest Robe / CONFECTさんといえば、という素材であるリネンを使いたいという考えは、両社に共通してありました。PATRICKとしても、過去にリネンを使ったモデルはありましたが、今回ベースになったARTOISでは、初めての試みでした。デザインとして良くなるイメージは、早い段階から共有できていたと思います。ただ、初めての素材をこのモデルに落とし込むという点で、仕様面が成立するかどうかだけは、慎重に確認する必要がありました。それでも、企画そのものがとても前向きなものだったので、不安よりも「どうすれば成立するか」を考える時間の方が、自然と長くなっていったように思います。

nest Robe / バイヤー 高橋

靴にリネンを採用できるかどうか、という議論よりも先に、「どうすれば、この素材を活かした靴が成立するのか」。その前提で話を進められたのは、形と履き心地を長年磨いてきたブランド、PATRICKだったからだと思います。実際に、多種多様なリネンキャンバス生地を用意して、工場でテストを重ねていただきました。引き裂き強度、屈曲テスト、履き込んだ際のシワの出方まで確認して、約1ヶ月、検証を続けました。


パトリック資料

パトリック パトリック

履くほどに馴染む靴であってほしかった

nest Robe / バイヤー 高橋

度重なるテストと議論を重ねて最終的に選んだリネンキャンバス生地は、使い始める最初から完成された表情を持つ素材ではありません。履き込むことで、少しずつしなやかに、柔らかくなって、そして、皺が入り、色の濃淡が生まれていく。それは私たちの作る服と、とてもよく似た変化の過程がありました。


パトリック資料

パトリック資料


ON ARTOIS

このモデルを選ぶということ

ARTOISである意味

nest Robe / バイヤー 高橋

ベースモデルに選んだARTOISは、PATRICK のアーカイブの中でも、比較的控えめで静かな存在のモデルです。1970〜80年代のテニス・スカッシュシューズを起源とし、装飾が極力削ぎ落としてあり、どこか余白のあるフォルムです。この“余白”が、私たちの服と一緒に並んだときに、とても大切だと感じました。

PATRICK セールス 大竹さん

今回ベースになったARTOIS は、フランス生産時代から存在する、PATRICKを代表するモデルのひとつです。日本製になった現在も、当時のディテールをできる限り忠実に再現しながら、長く作り続けてきました。私たちにとっても思い入れのあるモデルなので、このARTOISを選んでいただけたこと自体が、とても嬉しかったですね。そこにnest Robe / CONFECTさんが得意とするリネンを掛け合わせることで、両ブランドの特色が無理なく重なったと感じています。


パトリック資料


パトリック資料


主張しすぎない、という強さ

nest Robe / バイヤー 高橋

nest Robe / CONFECTの服は、一見すると控えめで、主張も少ないものが多いですが、じっくりと見たり、実際に着用していただいたりすると、素材や縫製、パターンに深さを感じることができます。強さやロゴ、意匠を前にだすのではなく、時間をかけて伝わる設計を選んできたからです。ARTOISもまた同じ距離感での設計だと考えています。履いた瞬間に完成するのではなく、歩き方や生活のリズムを受け取りながら、少しずつ存在感を増していく。その点で非常に相性が良かったです。「主張しない」というのは、要素を減らすことではなく、残すべき理由があるものだけを残すことだとも思います。


ON NECESSITY

結果として残るもの

ディテールは、あくまで必然

nest Robe / バイヤー 高橋

今回のコラボレーションでは、ARTOISのディテールとして施されたサイドのライン部分に牛革を使い、ステッチも生地のリネンキャンバスと同系色でまとめました。それは、特別感を演出するための装飾ではありません。靴としての耐久性や構造、そして、nest Robe / CONFECTの服との馴染みを考えた結果、あるべき形として残った選択でした。意識的に何かを足すことはせず、判断を重ねた末に残ったディテールが、自然と“別注らしさ”として伝われば良い。そう考えています。


パトリック パトリック


ABOUT PATRICK
PATRICK(パトリック)は、1892年にフランス西部・プソージュ村で誕生したシューズブランドです。スポーツシューズをルーツとし、1972年に誕生した2本ラインを象徴に、洗練されたフォルムのスニーカーを展開してきました。1978年の日本上陸以降は、時に、「足元のメイクアップ」をキャッチコピーに、日本国内生産を軸としたものづくりを行っています。現在も素材選定から製靴工程までを丁寧に行い、品質と履き心地を重視した靴づくりを続けています。
PATRICK Official Website →


WITH

PATRICK
nest Robe / CONFECT



Inside the Collaboration with PATRICK
服の延長としての足元を考える


nest Robe / CONFECT がこれまで大切にしてきたのは、「服そのものの質感」と「暮らしの中に溶け込む」こと。天然素材は、時間を重ねることで表情を変え、使う人の身体に少しずつ馴染んでいきます。その価値は、洋服の細かなディテールに限らず、日々使い続ける道具にも共通するものだと考えています。


一方、PATRICKは1892年の創業以来、フランスの小さな村で靴職人が始めた“一足一足に思いを込める靴づくり” を今に伝えてきました。流行や時代の速度から距離を取りながら、形と素材の完成度を静かに高めていく姿勢のもと、日本では時に、「足元のメイクアップ」というキャッチコピーを掲げ、洗練されたフォルムと素材感で、日常に溶け込むスニーカーを提案し続けています。その姿勢は、nest Robe / CONFECT が服づくりにおいて大切にしてきた価値と本質的に重なるものでした。だからこそ今回の ARTOIS-OG は、単なる別注ではなく、服の延長としての靴をかたちにする試みとなっています。


パトリックポスター


パトリック制作の打ち合わせ


ON COLLABORATION

コラボレーションの始まり

最初から“別注をしよう”という話ではなかった

nest Robe / バイヤー 高橋

正直に言うと初めから「別注をつくろう」という明確な意図はありませんでした。PATRICKの大竹さんとは、展示会や日々のやりとりの中で、自然に言葉を交わす頻度が増えていき、その中で、お互いのブランドの話や「普段どんな服を着て、どんな靴を履いているのか」そういった雑談に近いところから少しずつ積み上げていったと思います。あとは、大竹さんご自身が、CONFECTの服をよく着てくださっていたことも大きいです。「CONFECTの服に合う足元って、どんなものだと思いますか?」そんな問いが自然に出てきました。

PATRICK セールス 大竹さん

nest Robe / CONFECT さんとは、モノづくりへの考え方がとても近いと、以前から感じていました。素材の選び方や完成したときの見え方だけでなく、使われ続けた先までを含めてものづくりを考えている。その姿勢は、PATRICK が靴づくりで大切にしてきた感覚とも、自然と重なります。個人的にも CONFECT さんの服は長く愛用していて、「きっと相性は良いはずだ」という思いは、ずっとありました。今回こうして形になったことは、素直に嬉しかったですし、同じ「日本でつくる」という前提を持つブランド同士で取り組めたことも、このプロジェクトの大きな魅力だと感じています。


インタビュー写真

左 PATRICK 大竹さん / 右 nest Robe バイヤー 高橋


服にスニーカーを合わせるではなく

nest Robe / バイヤー 高橋

nest Robe / CONFECTのリネンや天然素材に触れたとき、感じるのは時間の流れ纏う感覚というか、素材は一見シンプルでも、使い込むごとに味が出て、身体に馴染む。その感覚を、靴というプロダクトに落とし込めないか。そんな問いがこのプロジェクトの出発点の一つだったと思います。スニーカーを作って合わせる、というよりも、nest Robe / CONFECTの服の延長線上に、どんな足元があると自然なのか、その感覚を、PATRICKと共有できたのも大きかったと思います。PATRICK はフランスのブランドでありながら、日本で丁寧にものづくりをしているブランドです。素材や形だけでなく、「どの工程を大切にしているか」「どういう人が、どういう環境で作っているのか」そういった、ものづくりに対する向き合い方に、私たちとの共通点を感じました。


ON LINEN

リネンを選ぶということ

素材と用途のあいだ

nest Robe / バイヤー 高橋

nest RobeもCONFECTも、リネンという素材を長く大切に扱ってきたブランドです。洋服であれば、素材の変化や経年が美しいとされますが、靴は実用性が先立つ側面もあります。ですが、服と同じように時間を纏う足元をどう表現するか。その問いが先にありました。ただ、単純に「リネンを靴に使う」という発想はあっても、実際に考えると簡単ではありません。靴は服以上に負荷がかかりますし、耐久性や形状保持、雨への耐性など、服づくりとは全く違う条件が求められます。


インタビュー写真


インタビュー写真


どうすれば成立するか

PATRICK セールス 大竹さん

この企画がスタートしたときから、nest Robe / CONFECTさんといえば、という素材であるリネンを使いたいという考えは、両社に共通してありました。PATRICKとしても、過去にリネンを使ったモデルはありましたが、今回ベースになったARTOISでは、初めての試みでした。デザインとして良くなるイメージは、早い段階から共有できていたと思います。ただ、初めての素材をこのモデルに落とし込むという点で、仕様面が成立するかどうかだけは、慎重に確認する必要がありました。それでも、企画そのものがとても前向きなものだったので、不安よりも「どうすれば成立するか」を考える時間の方が、自然と長くなっていったように思います。

nest Robe / バイヤー 高橋

靴にリネンを採用できるかどうか、という議論よりも先に、「どうすれば、この素材を活かした靴が成立するのか」。その前提で話を進められたのは、形と履き心地を長年磨いてきたブランド、PATRICKだったからだと思います。実際に、多種多様なリネンキャンバス生地を用意して、工場でテストを重ねていただきました。引き裂き強度、屈曲テスト、履き込んだ際のシワの出方まで確認して、約1ヶ月、検証を続けました。


パトリック資料

パトリック パトリック

履くほどに馴染む靴であってほしかった

nest Robe / バイヤー 高橋

度重なるテストと議論を重ねて最終的に選んだリネンキャンバス生地は、使い始める最初から完成された表情を持つ素材ではありません。履き込むことで、少しずつしなやかに、柔らかくなって、そして、皺が入り、色の濃淡が生まれていく。それは私たちの作る服と、とてもよく似た変化の過程がありました。


パトリック資料

パトリック資料


ON ARTOIS

このモデルを選ぶということ

ARTOISである意味

nest Robe / バイヤー 高橋

ベースモデルに選んだARTOISは、PATRICK のアーカイブの中でも、比較的控えめで静かな存在のモデルです。1970〜80年代のテニス・スカッシュシューズを起源とし、装飾が極力削ぎ落としてあり、どこか余白のあるフォルムです。この“余白”が、私たちの服と一緒に並んだときに、とても大切だと感じました。

PATRICK セールス 大竹さん

今回ベースになったARTOIS は、フランス生産時代から存在する、PATRICKを代表するモデルのひとつです。日本製になった現在も、当時のディテールをできる限り忠実に再現しながら、長く作り続けてきました。私たちにとっても思い入れのあるモデルなので、このARTOISを選んでいただけたこと自体が、とても嬉しかったですね。そこにnest Robe / CONFECTさんが得意とするリネンを掛け合わせることで、両ブランドの特色が無理なく重なったと感じています。


パトリック資料


パトリック資料


主張しすぎない、という強さ

nest Robe / バイヤー 高橋

nest Robe / CONFECTの服は、一見すると控えめで、主張も少ないものが多いですが、じっくりと見たり、実際に着用していただいたりすると、素材や縫製、パターンに深さを感じることができます。強さやロゴ、意匠を前にだすのではなく、時間をかけて伝わる設計を選んできたからです。ARTOISもまた同じ距離感での設計だと考えています。履いた瞬間に完成するのではなく、歩き方や生活のリズムを受け取りながら、少しずつ存在感を増していく。その点で非常に相性が良かったです。「主張しない」というのは、要素を減らすことではなく、残すべき理由があるものだけを残すことだとも思います。


ON NECESSITY

結果として残るもの

ディテールは、あくまで必然

nest Robe / バイヤー 高橋

今回のコラボレーションでは、ARTOISのディテールとして施されたサイドのライン部分に牛革を使い、ステッチも生地のリネンキャンバスと同系色でまとめました。それは、特別感を演出するための装飾ではありません。靴としての耐久性や構造、そして、nest Robe / CONFECTの服との馴染みを考えた結果、あるべき形として残った選択でした。意識的に何かを足すことはせず、判断を重ねた末に残ったディテールが、自然と“別注らしさ”として伝われば良い。そう考えています。


インタビュー写真


インタビュー写真



ABOUT PATRICK
PATRICK(パトリック)は、1892年にフランス西部・プソージュ村で誕生したシューズブランドです。スポーツシューズをルーツとし、1972年に誕生した2本ラインを象徴に、洗練されたフォルムのスニーカーを展開してきました。1978年の日本上陸以降は、時に、「足元のメイクアップ」をキャッチコピーに、日本国内生産を軸としたものづくりを行っています。現在も素材選定から製靴工程までを丁寧に行い、品質と履き心地を重視した靴づくりを続けています。 PATRICK Official Website →


WITH

PATRICK
nest Robe / CONFECT