UpcycleLino
SALVAGE PARKA

「捨てられるために生まれた天然繊維は一本も無い」

この想いが、賛同いただく国内産地の工場を一致団結させ2021年にローンチしたUpcycleLino（アップサイクルリノ）プロジェクト。構想スタートから商品リリースまでは数年の歳月を要し、各工場の様々な試行錯誤がなされた末に2021年を迎えています。天然素材のリネンやコットンを愛用する私たちCONFECT・nest Robeがこれまで捨てざるを得なかった、生地の端切れ（裁断くず）を、再び綿（わた）に戻し、生地、そして服の一部として活用する。これが、UpcycleLino（アップサイクルリノ）です。アパレル業界全体として問題視する衣料ロスの課題解決へ、また疲弊していく国内の繊維産地にある工場への一助となればという想いも重なっています。このプロジェクトはスタートから3年が経過。お客様のご理解や応援、また各工場のお力添えにより継続しています。

SLOW MADE IN JAPANを感じていただける
UpcycleLino(＝アップサイクルリノ)のプロセス。

洋服は、もともと1枚の生地であり、その生地を基に型をとり、裁断して縫い上げて洋服として完成します。生地を裁断する過程において「洋服」になる部分と残りの「裁断くず」と呼ばれる部分に分かれます。その「裁断くず」は生地全体の約3割となり廃棄されている現状があります。

100着作ると、30着分、1000着作ると、300着分に相当します。この捨てられていく素材もまた、生地を成していた、選び抜かれた上質なものです。

様々な形状の裁断くずを、一定サイズの細かなチップにし、さらに細かく綿（わた）の状態にしていきます。これが「反毛（＝はんもう）」というプロセスです。反毛された綿（わた）は、短い繊維であるためそれだけでは糸にできません。強度を補うために、バージンコットンを混ぜ合わせ、堅牢な反毛糸（＝アップサイクル糸）にします。

原糸となった状態で、さらに強度を出したり、糸自体に表情を加えたりするために「撚糸」という工程を踏みます。原糸を撚り合わせるというプロセスです。単一から複数本、撚り回数まで合わせると何通りもの組み合わせがあります。短繊維が含まれる反毛糸に強度や均整を加えるため、また素材の表情を引き出し、目指している生地の質感にたどり着くため、撚糸にも拘っています。

反毛糸は、生地の緯（よこ）糸として使用します。現段階では、長さや強度を必要とする経（たて）糸として、十分な状態ではないからです。反毛糸は、通常の糸よりも不揃いな繊維が混じり合っているため、糸表面の凹凸があります。したがって製織（経緯糸を織り合わせる）にあたっても、通常のスピードよりもゆっくりと、機織り機を稼働させています。

UpcycleLinoの布帛生地は、経糸を上質なリネンにしています。製織は、CONFECT・nestRobeのリネン生地を織っていただいている京都の老舗工場です。

UpcycleLinoスタートから3年目の冬に向け
CONFECTより新作パーカーをリリースします。

シーズンを重ねるごとに、新しいファブリックに挑戦し、ご提案しているUpcycleLino。今季CONFECTからは、中厚手となる25番手キャンバスの起毛素材のアイテムをご用意しました。

ファブリック