重みのある服

KITTE MARUNOUCHI

2022 Jul 2

重みのある服。

重量の話ではなく、その服の持つ背景や歴史、生地、ディテールの選定、また作り手の想いが濃ければ濃いほどその服の重みがずっしりと感じられる気がします。

そんな服が好きで、いろんな想いが込められた服ほど自然と雰囲気が出ますし着ていて気分が上がるものが多いです。

CONFECTの洋服は重みがあると感じています。

生地や形に濃い背景があるのは当たり前。

それでいて単純に着やすい素材、流行りの形だからではなく、その洋服を着る意味やシチュエーションなどを深掘りし、洋服としっかり向き合っているからこその素材選定やディテールは自然体でありながらどこか様になる。

CONFECTで3年半勤めてきて日々感じているところです。

今回は濃い背景のある今シーズンおすすめのお洋服のご紹介です。

生地は昨年からの継続でハードマンズヘンプ。

遡る事1835年、古きヨーロッパでアイリッシュリネンと呼ばれる細番手リネン糸の紡績メーカーとして誕生したハードマンズ社。

その歴史と技術を継承して織り上げられたハードマンズヘンプと称した生地はリネンと比べると繊維が太く、糸の生成が難しいことから着心地の面で課題が生まれるヘンプ生地のネガティブな部分を感じさせない着心地の良さがあります。

肌あたりは良く、微かに艶が感じられる面構え、ハリ、コシがありながらも麻素材ならではの柔らかさも併せ持った生地は着用すると150年の歴史と技術に裏付けされる確かな品質の高さを感じます。

そんな生地を落とし込んだのはCONFECTでは初のキューバシャツ。

起源は60〜70年代のキューバ、暑い土地環境でキビ畑の作業用に作られたと言われているキューバシャツは、物を沢山入れられるようにと4つポケットのデザインに衿型は大ぶりな開襟。機能的なワークウェアとして製作されたのが始まりと言われています。

一方で、冠婚葬祭などの正装としても認識される服でもあり、前身頃に豪快に施されたピンタックや刺繍などの装飾感溢れる洒落た雰囲気が特徴です。

そんな異国の伝統と歴史が背景にあるCONFECTのキューバシャツ。言わずもがな期待以上の仕上がりです。

日常着として提案しているいつものCONFECTのウェアに比べると一格、洒落着としての雰囲気が際立ちます。

オープンカラーでシャツジャケット型のブランドらしいゆったりとしたサイズ感、ディテールも程よく踏襲しうるさくない塩梅に落ち着いていてCONFECTらしさを感じます。

余計なことは考えずとも様になる大人らしい洒落た雰囲気は控えめにアップデートされた装飾感のあるこのシャツならでは。

ヘンプらしいガシッとしてハリが際立つ生地による体のラインが出過ぎない余白のあるシルエットも好みです。

動きに合わせてランダムに刻まれると皺と縦に一直線に刻まれたいくつもの太い皺。

水に通した事で毛羽が立ちあたりが出て更に雰囲気の増す生地は、色も相まって今シーズンの中でも特に土臭くて男臭い、野暮ったい面構えが大好物です。

とことん土臭く、この時期では珍しいブラウンのワントーンでコーディネート。

ただ夏に着るには厚い生地で重たい色なので、抜くところはしっかり抜くのがこの時期にブラウンを着こなす上では必須です。

アンクル丈パンツに季節感の感じられる編み込みのサンダル、夏らしいアイテムと合わせる事で「野暮ったさ」というネガティブな印象が「渋さ」へと昇華されます。

小物はメキシカンな雰囲気を拾ってビーズのミニバックで、ニュアンスは馴染みつつ良いアクセントとして活躍します。

個人的に気分な装いでコーディネートしてみました。

正直在庫は少ないですが、好きだから綴らせて頂きました。

いよいよ夏本番、暑さも吹っ飛ばしてくれるような気分の上がる洋服を探しにいらしてください。

全力でサポートされていただきます。

それでは今週もご来店お待ちしております。

-----------------------------------------------------------------------------------------

KITTE丸の内店

Open 11:00 - Close 20:00 (Everyday)

----------------------------------------------------------------------------------------