魔女の大釜
#僕らのリネンシャツ
という。
インスタグラムの企画をするにあたり。
リネンシャツを持ち寄ることになったのですが。
まぁ。
80リネンシャツですよね。
2014年のダークカーキ。
ダークオリーブだったかしらん。
このシャツは本当に長いこと着ています。
当時のシャツは。
シルエットが随分と華奢なのと。
ハンガーループが付いていたり、襟のステッチが隠されていなかったり。
ブランドタグも仕付けで四隅を引っ掛けただけ。
ぽこぼことした。
今よりもごっつい貝殻釦。
これは。
機械で留めれる人が居なくなってしまったから。
もう使えないんだとか。
色々と移り変わったんだなぁと見て思います。
あとはやっぱり、色ですかね。
随分と。
褪せて、日に焼けて赤茶っぽくなりました。
歴戦感があって凄いでしょう。
まだ10年経ってないのにと。
なんやら感慨深い京都店の嶋岡です、こんにちは。
因みに、もう一着。
同じ時間を着ている80リネンのシャツがありまして。
実に重宝している。
基本の白シャツ。
シャツ=白。
という式が成立するくらいと思っているのですが。
存外に。
持ってないよという若い方。
多いんですね。
少し掘って聞いてみれば。
汚しちゃうからと言うのが多々と理由に。
食べこぼしやらも、さることながら。
襟や袖、全体的な黄ばみ汚れが気になるんだとか。
確かに。
白シャツは真っ白だから恰好が良いわけで。
黄ばんだシャツを。
経年で褪せたシャツと同じ扱いには致しかねると言うモノです。
そう言えば。
公式でもお手入れ方法を紹介していたなと思いつつ。
諸々の条件こそあれども。
これぞ真っ白なシャツになる。
ちょっと過激な方法を紹介しましょう。
煮洗い。
文字の通りにシャツを鍋で煮てしまいます。
まずは条件。
①綿ないしリネン100%の平織のシャツであること
②目の詰まった生地であること
③耐熱性があり、衝撃に強い釦を使用していること
④真っ白にしたい、白か生成りのシャツであること
こんなもんですかね。
良く聞かれるのが釦ですが。
貝殻の耐熱温度は600℃。
熱に強いです。
ただ。
薄いと鍋肌に擦れた時に割れるので、ゴツイ釦が推奨。
一般的な樹脂釦は熱可逆性を持ってるので、大体平気です。
が。
平気じゃないのもあります。
その辺はトライの前に要確認ですかね。
蛍光増白剤は普段の洗濯では使わないのですが。
煮洗いをするときは。
禿げる白さのウタマロ石鹸。
確りと。
服に水を含ませてから。
襟や袖。
気になる部分を擦って揉みこんでいきます。
適量にカットした石鹸を。
湯を張った鍋の中で溶かして洗剤液を作り。
火を止めてから、服を投入。
確りと湯に沈めたら、弱火で20分ほど。
袖を焦がさないように気を付けて、時々かき混ぜます。
炊き終わったら。
そのまま洗濯機ですすぎ洗いをするのが楽ですが。
ひと手間掛けるなら。
笊で受けてすすぎながら。
前立ての裏やポケットの底に、たまった塵をほじり出していきます。
仕上げはラベンダーの茂みの上へ。
ひろげて乾燥。
できたら素敵ですね。
冒頭のカーキのシャツと同じ品番で同い年の白いシャツ。
繊維がほぐれ、さらに生地の目が詰まる。
ハイカウントの生地がもつ、独特の膨らみがさらり柔らかくなびきます。
パリッと糊の利いたシャツには無い。
着心地を。
夏に。
もちろん。
秋にも、冬にも。
そして。
春にも。
ぐるぐる、ずーっと。
着て居られるように。
洋服の手入れをしていきましょう。
P.S.
CONFECT KYOTO
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