魔法の言葉
参照:ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-
ポスタービジュアル (c) 暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
主人公の生い立ちは兎も角。
派手なシーンは無く。
物語も充分に理解が及ぶ内容。
ただ、ひたすらに。
丁寧である事に、心を向けられた作品。
磨きこまれたローズウッドのアンティーク家具に囲まれた、柔らかな時間を愉しむような。
穏やかで、優しい気持ちになれる映画です。
2018年に視た。
一番好きなアニメの続編が無事に上映されるとあり。
いそいそと映画館へ行った甲斐があったものだと嚙みしめている、梅田店の嶋岡です、こんにちは。
ポストマンのスタイリングが歌舞いており、そこも見どころなのですが。
19世紀末のあたりのフランスをイメージした、街並みや、行き交う人々の姿が良いもので。
光や水、風。
そういった捉えどころの難しい表現を得意としているアニメであるからこそ。
ドレスのドレープや、コートのはためきといった細やかな描写が秀逸で、軽さと重さ、柔らかさと硬さ、それと衣擦れ。
素材の違いや質感の違いが、手に触れたように伝わってきます。
洋服好きの観点から作品に触れても、見応えがありです。
まぁ、本職の洋服屋として。
素材や質感に一家言あるのはCONFECTも同じく。
負けじと思いれの詰まった洋服を紹介しましょう。
コットンカシミヤハーフジッププルオーバー (D.Green, D.Navy) 26,000yen+tax / CONFECT
コットンカシミヤ。
グランフロントに居を移してから丸っと4年が過ぎたので、この素材を手に取るのは随分と久しぶり。
肌さわりの滑らかさと着心地の軽さ。
程よいウォーム感と、Teeシャツのような扱いやすさ。
初めて茶屋町で出会った時は、クルーネックとタートル、あとはポロシャツだった洋服です。
袖通りの良さと。
カシミヤ混でありながらも洗濯ができるのかという、軽い驚きを覚えています。
その素材を使い、驚きをそのままに。
今季はアノラックタイプのプルオーバーへと、サルベージしました。
まずはカット生地よりも、強度を上げて確りとしたものにと織物へ。
微起毛を施した、ライトモールスキンに変更しています。
モールスキンと言えば。
ごつい番手を使いガシリと分厚く硬い生地が定番ですが。
細番手で滑らかなサテンに織る事で。
柔らかく肌触りのよいカシミヤの風合いを最大に活かしています。
穴をあけないように。
糸を切らないように。
細く華奢な繊維へ、ヤスリで起毛を掻くのは至難のわざ。
職人による丁寧な仕事ぶりが、実感できる一着です。
アノラックと言えば。
キャップショルダーにフードと、ヘビーデューティなディテールを思い描くものですが。
どってりとしたシルエット感とフロントのポケットディテールは残しつつ、街着の範疇に自然に収まるバランスへ。
この落とし込みが素材の特徴と相まって。
今の空気に自然と馴染む、CONFECTらしさが楽しめる洋服です。
CONFECTらしいといえば、ドミナントカラーを利かしたコーディネート。
ダークトーンで纏め。
素材の風合いでコントラストをつけることで、統一感があり落ち着いた印象になります。
垣間見えるスポーティさが、アクセントに。
フードよりも一段階主張を抑えるため、革靴との相性が増します。
異素材使いの映えるのは、ダウンライトで素材感の違いが浮かび上がる点。
黒に近いネービーの青味が綺麗に差すことと。
微起毛により、ふんわりと明りが散って柔らかな表情を浮かばせます。
カシミヤの持つ艶っぽさが、ほんのりと覗く一時です。
ひとつ、ひとつを丁寧に。
愛情を服に籠めるのが職人の仕事なら。
愛情を必ず伝えるのが洋服屋の仕事。
その服が。
幸せとなって届くことを、楽しみに。
困ったときは訪ねて来てください。
服のよろず相談を承ります。
P.S
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