West-Point

KITTE MARUNOUCHI

2019 Jan 19

こんにちは。

KITTE丸の内店スタッフの原です。

CONFECTでは NEW YEAR ITEM と題したアイテムの中でバンドカラーシャツをリリースし、今日まで多くのお客様に手に取られてきました。

その魅力は” シャツらしい仕立て ” に立ち還り、衿や前立て、カフスや剣ボロ等、シャツ本来のディテールを踏襲。それぞれのディテールの輪郭を引き出すステッチを打ち込みシャツが持つ " 丁寧で、良い意味での固さ " を落とし込んだところにあります。

普段からシルエットや仕様から緩さを重んじているCONFECTですが、今回の真面目さが新鮮に映られたお客様は多くいらっしゃいました。

それ故に少し霞んでしまうのが「West-Point」というワード。

今回は名称にもありますWest-Pointについてご紹介していこうと思います。

そもそもWest-Pointとは生地の名称を指しております。

厳密には「Hard Twist West-Point」

経緯糸ともに太番手の双糸の綿素材の強撚糸 (=Hard Twist ) を採用しております。

出典 : Wikipedia 陸軍士官学校 (アメリカ合衆国)より引用

West-Pointの生地名称の由来は「United States Military Academy at West Point（ニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校）」と地名からきております。

では誕生したきっかけは、これは皆様ご存じのチノクロスが関係しております。

共に同じ綾織ではありますが、経緯ともに単糸がチノクロス。軍服では比較的大量生産しやすい生地組織です。

対して双糸の綾織で製作されているのをウェストポイントと呼ばれます。チノクロスと比べ、光沢があり、ハリとコシが強く、皺になりにくいのが特徴です。しかし双糸にするために撚る作業が必要となるため生地ができるまでには時間が掛かるものでした。

お察しされているかと思いますが、チノクロスが主に一般兵士の制服。ウェストポイントは上級士官の制服として採用されていたものになります。装飾の他にも地位を生地からも一目でわかるようという理由からウェストポイントが製作されたと考えられています。

出典 : Naval Academy One 士官学校に対する正しい理解を目指してより引用

現在も陸軍士官学校の学生にはWest-Pointの制服が採用されておりますが、今は現代技術とされるシルケット加工( 同意でマーセライズ加工 )が施されており、大変滑らかなタッチとなっているかと思います。現物を拝見したことはないですが、相当凝った織物には違いありません。

ミリタリーシーンでは欠かすことのできないWest-Point。しかし制服として機能していた生地であるため少し堅苦しさもあるかと思います。

それを日常着らしい方向へ緩和させるため、密度を詰めず、フィニッシュで原反ワッシャーを施すことで生地の腰を砕き、しなやかさ。柔らかさ。膨らみ。を感じ取れる着心地にしております。ちなみにシルケット加工は施していないため程よい艶感といったところです。

ディティールがシャツらしい仕立てだからこそ、生地は制服の真面目な面構えまでいかない「緩さのあるテンション」が今作の隠れた魅力であったり致します。

いかがでしたでしょうか。

West-Pointらしい目の立ったツイルの上品さは表現しつつ、CONFECTが重んじている緩さは着心地と肌触りに反映させた生地になります。

そして、このWest-Pointはコートとパンツをリリース致します。コートはすでに店頭に届いており、パンツもまもなくの入荷となります。

こちら２型は後日ご紹介させていただきます。

しばしお待ちくださいませ。

本日は以上になります。

ご来店のほど心よりお待ちしております。

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