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リネンのおはなし Vol.1
こんにちは、加藤です
まだまだ暑さは続きますが、毎年8月末ごろは纏う服に対して
悶々とすることが多いです
暑いけど半袖アイテムがマンネリし出す時期でもあるので
長袖が着たくなるけど、暑いからすぐに脱ぎ着してしまう…
そんな時期ですよね
さて、今日はそんな端境期のタイミングもあってCONFECTの強みである
リネン素材のお話をしようと思います。
自身の備忘録を兼ねつつ、読み物的な内容になりますが、興味のある方は
最後までお付き合いください
普段、私も当たり前のように着ていますが麻は植物に含まれる繊維の総称で
実際には20種近くあり、同じ麻と呼ばれながら、原料となる植物によって
それぞれの性質が異なってきます
その中で身近にある麻は、「リネン」「ラミー」「ジュート」「ヘンプ」
あたりが代表的かと思います
ただ、今回のブログでは、あまりマニアックな内容に走り過ぎてしまうと、途中で飽きられて
結果として誰にも読んでもらえなくなってしまうので、出来る限り読みやすい内容に
していこうと思います。
リネン(Flax=亜麻)とは…
麻は、靭皮(じんぴ)繊維と葉脈(ようみゃく)繊維に大別できて、靭皮繊維はより柔らかく
主に衣類等に利用されており、その代表がリネン(亜麻)とラミーになります
世界的な産地はフランス、ベルギー、東欧諸国、中国(北の地方)で比較的寒い地方が多く
nest Robe / CONFECTでもフレンチリネン~とか リトアニアリネン~ という
商品名が付くことがあります
リネン栽培の難しい部分として、同じ土地で連作すると収穫量が減り、品質も低下して
しまうので、輪作が必要になります
特徴として…(お洋服をお持ちの方は分かると思いますが)
■繊維が非常に強い
⇒麻の繊維は天然繊維の中で、最も強靭で水に濡れると更に強さを増す傾向があります
■シャリ感、ハリがある
⇒繊維の特性から、接触冷感と併せて「さわやか」な着心地を感じて頂けます
■涼感がある
⇒天然繊維の中で熱の伝導性が最も大きいので、体温を奪って速やかに熱を放熱させ、肌に涼感を与えてくれます
■吸熱、発散性に優れる
⇒繊維の特性から水分の吸湿、発散が速く、汗ばんでも肌にべとつかずに早く乾きます
■鈍い光沢がある
⇒亜麻色やシロの生地はシルクのような光沢があり、どことなく上品な雰囲気を醸し出します
■伸縮が少ない
⇒そのため変形すると元に戻りにくく「シワ」になりやすい。しかしその「シワ」
により体に接触する面積が少なくなることから、清涼感を与えてくれます
大きくはこんなところでしょうか
また、個人的な目線になりますが
生地の混紡性に優れているのも特徴で、他の繊維と融合した際に「新たな風合い」
が生み出されやすく、そこも魅力の一つです(個人的にはそこが一番魅力に感じています)
直近のリリースされた商品だと、このあたりの商品が他の繊維との融合したアイテムになります
他にもリネンは植物性繊維なので、土に還るのでゴミにならないことも今の
時代に合っていると感じています
ラミー(苧麻=ちょま)とは
ラミーは寒い地方ではなく、熱帯、亜熱帯地方で育成され、産地として
ブラジル、フィリピン、マレーシア、中国(南の地方)などで栽培されています
こちらも主に衣類等に利用されており、気温や気候にもよりますが、
比較的成長が早く収穫スピードが速いのも普及している理由の一つになります
特徴として…(ラミー混素材のお洋服をお持ちの方は分かると思いますが)
■生地強度があって丈夫
■吸湿、発散性に優れている
■生地に清涼感がある
■ラミー独特の光沢がある
ここはリネンとも通ずる部分がありますが、大きくはこんなところでしょうか
個人的なお話になりますが、CONFECTで、ラミー素材=タイプライターの生地を用いる商品が
多いせいかラミー素材の表面の凹凸感を個人的にはあまりイメージできないことが悩みです…w
さらに余談になりますが、最近感じることとして世の中の様々なモノが値上がりしており、
これは洋服を形成する繊維、糸、ボタンなどの付属品、縫う方の人件費なども当然影響を
受けてしまっています
モノに対して安い、高いというのは個人の価値観によっても変わるので、一概には言えませんが
仮に今アメリカに旅行した場合、粗悪すぎない軽食を取ったら日本円で4,000円~5,000円くらい
かかってしまいます
何が言いたいかというと今までの日本はデフレが長く続いたため、モノが値上がりすることに
私もですが、ものすごく抵抗があります
でもその片側でフェアトレードを大事にしながら、商品を供給しないと仮に買いやすい
値段になったとしても結局のところプロダクトを作り上げる過程で誰かがその犠牲を
被って泣く思いをすることになります
(仮に巨大な工場で大量に作ったとしてもコストがゼロになることはありませんし、
企業努力の限界がある中で、立場の弱い方が泣きを見る図式です)
簡単なお話ではありませんが、誰かの犠牲の元でのプロダクトの供給や提案に
価値は見いだせないと個人的には感じています
(世界的なアパレル産業の問題点の一つです)
すいません、余談が長くなってしまいましたが、
Vo.2は「ジュート」と「ヘンプ」についてご紹介していく予定です
私の普段の生活に浸透して、どこか当たり前になってしまっているので
分かったつもりににならないように、備忘録も兼ねて
書いてみました
新作商品リリース準備の合間を縫って、ブログを書いていくので
いつごろ書き上げるかは、まだ未定ですが続きが読みたい方は
少しだけご期待くださいw
それでは