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年末のご挨拶
CONFECT “年末のご挨拶”
2024年もCONFECTに変わらぬご愛顧・応援を頂きまして誠にありがとうございます。
今年で16年が経過したCONFECTですが、ここまでの年月が積み上げられたことは、お一人お一人のお客様に関心を持って頂けたことや、お店やオンラインショップに足を運んで頂けたこと、私どもが発信するSNSやWEB情報をご覧頂けたこと、また実際にCONFECTの服に触れ、着て頂いている皆様のお陰となります。ご愛顧や支え、お褒めもあれば叱咤ご指摘も賜りながら、それら全てがブランドの財産となり今があるのだと感じております。心より感謝申し上げます。
そして、ものづくりは1社では成らず、原料や糸、製織や編み立て、縫製や染色加工など各工程にてたくさんの工場様にお力添え、工夫、ご提案などを賜っております。CONFECTのものづくりに関わって全ての工場様、社内外問わず生産やブランド作りに関わって頂いた全ての皆様にも、この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
今年も繰り返しとなりますが、CONFECTインスタグラムを開始した2015年以降、大晦日恒例となっております”年末のご挨拶”を、新谷よりさせて頂きます。
毎度ですが、今現在思うことを中心に長々と記しましたので、ここから以下はお時間がある際にご一読くださいませ。
…
今年一年を振り返ると、僕自身、365日、その日の装いのどこかにCONFECTの服を着ていたように思います。
CONFECTの新作や定番品を買い足し、2009年に買ったCONFECTの服を引っ張り出してまた着たりと。思うと僕自身が、結構なCONFECTラバー(LOVER=愛用者)であることを再確認した一年でした。僕がCONFECTの服が好きだということは、僕自身の心の声ではなく、行動に現れていると、自分でも思います。
では、
「なぜ、好きなのか。」
ここまで続けていると、定期的に考えるようになります。
なんで、取り憑かれたようにCONFECTの服を着るのかと。
慌てて答えは出ず、一言でも言えないのですが、年末の節目に少し感じていることを書き残しておこうと思います。
格好をつけるわけでは無く正直に、
CONFECTの服と付き合っていると、「自然」という言葉が頭に浮かびます。
CONFECTの服が自然素材(=天然素材リネン/コットン/ウール/シルクなど)で作られていることが勿論前提なのですが、
自然素材で作られた服は、二つとして同じ状態のものがなく、もっと言えば、同じ服でも時々で少し表情や質感が違う。ちょっとずつ変化している。ということにCONFECTの服を通して気が付かされます。
当たり前と言えば当たり前ですが、それを日々実感し、「自然」というものをCONFECTの服を通じてひしひしと感受し続けた結果、CONFECTの服を好きになっていったのだと思います。
例えば同じリネンでも、いつ採取/製糸/製織されたかより質感が違う。染色も同様に、同じ染料で染めても素材が異なったり、環境が違えば同じ色にはならない。染め加工、洗濯などので水に浸されると縮むも負荷がかかると伸びもする。着る人の体型や着方によってその変化は異なる。晴れか雨か、その時の湿気具合で服地の風合いが変化する。洗いや摩擦による退色、光を浴びることによる色褪せ、皮脂に触れたことによる変色なども起きる。
挙げるとキリがないのですが、
天然素材の服を着ていると、「自然」と向き合っていることを強く実感します。
ここで僕が言いたい「自然」とは、
大地の恵み、瑞々しく肌に優しいそれではなく、
「自然」=「人が思った通りにならないもの、予測がつかないもの」ということです。
CONFECTの服を通じて、「自然」それ自体の在り方に魅力を感じています。
僕自身の考えや性格もありますが、合理化、効率化に向かうものをどうも拒んでしまう。予測がつかないもの、思い通りにならないものは世間の評価が低く、排除されがちだと思いますが、そんな世の中を見渡していると、最も身近な「服」という存在だけは、自然なものを身につけたいと思うのです。
染色して色ムラや濃淡、縮みによる凹凸や風合いが出た服も。洗って色落ちた服も。着てくったりとした服も。
初めから予測できたものではなく、自然のものだからこその仕上がりであり変化。むしろそれを受け入れ、活かし、どう着ようかを試行錯誤して自分のスタイルに落とし込んでいく。
だから面白いのだと思っています。
「自ずから、然り」と書く、「自然」。
「然り(しかり)」は、
<その通り。そういうこと。>という意。
なので、自然とは
「自分から、そういうこと。」という意味です。
抽象的ですがつまり、「そうなんだから、しょうがないだろ。」ということです。
人の作為は通用せず、それはそれとして認めるしか無いというスタンスも含まれていると思います。
だから、CONFECTの服がどのような質感や風合いになったにせよ、染められたことで、どんな色味になったにせよ
使い続けることでどう変化にしたであれ、自然のものがゆえに、受け入れて、その都度、魅力を発見して、自分なりに着てみるというのが僕のスタンスです。
このはっきりと先が見えない感じも僕としてはワクワクが詰まっていて、とても楽しい。
自然素材で作られた服が翻って、その服との向き合い方まで、自然に作り上げてくれたように感じています。
だから、CONFECTの服が好きなのだと思います。
さらに派生して、CONFECTというブランド自体もまた、
僕の見立ててでは「自然」と向き合うスタンスが作り上げているよう思います。
お店を構えていることで、お客様やCONFECTを好いた仲間と出会い、そして僕たちスタッフとの接点が生まれ、お店という箱の中で、服を通して、良かれ悪かれざっくばらんにセッションされる、そのセッションから、次にCONFECTが提案したい服のヒントを拾い、ものづくりを繰り返す。
僕はCONFECTにどっぷりの、中の人間ですので、
手前味噌になりがちで、井の中の蛙なのかもしれませんが、
CONFECTは、船頭たる人が導いたのではなく、
お店という箱の中で生まれたものに抗うことなく、然りとして受け入れてきたことで結果的に魅力が見い出されてきたブランドなのだと思います。
なんとも長々、ご迷惑な文面となったことお詫びします。
そんなCONFECTと、これからもお付き合いいただけましたら幸いでございます。
今年は綺麗にまとめることができず、
拙い文章となりましたが、お付き合い頂きありがとうございました。
それでは、今年も残りわずかとなりますが、皆様の来年のご多幸をお祈りして、失礼させて頂きます。 良いお年をお迎えください。
CONFECT 新谷