- Top
- Blog
- PRESS ROOM
- 命名「ダラチェスター」。
命名「ダラチェスター」。
こんにちは、新谷です。
2025年、CONFECTの冬の締めくくりとなる12月1週目のデリバリーを終えました。
CONFECTのWEBカタログでも
最後のビジュアルとして表現させて頂きました、ソフトツイードラグランコートです。


02254-0012 ウールリネン ソフトツイード ラグランコート
僕的には、今季一番袖を通して頂きたい服です。
少し話はそれますが、、
2019年に米国ニューヨークへ行った際、
マンハッタンの西部にあるチェルシー地区で、
毎週末開催されるチェルシーフリーという蚤の市に行きました。
そこで出会った、古いチェスターコート。
オーナーのおばちゃん曰く’60sだと。
ウールツイードでしたが、袖口がボロボロで、全体的に穴が空いていました。
ただ生地が良い感じでしたので、即決で購入。
10ドルでした。
そして日本に持ち帰りましたが、
型周りがパッドや芯材などでがっちりと構築されており、
なかなか着る機会が無く。
なので、
裏地を外し、肩パッドを外しました。
また、
肩から胸周り衿までも広く覆う芯地が
縫い込まれていました。
確か、3枚ぐらいのリネン芯地を
縫い込み立体的な芯材に。
これも取り外しました。
また「裄綿(ユキワタ)」も入っていましたが、
これも外しました。
構築されていたフォルムでしたが、
これらを外したことで一気にだらっと崩れましたが、
この崩れた感じがまた一層、ツイード生地の魅力を惹き立ててくれました。
ここまで崩れると、
着方は自由度が増していく感じで、
チェスターコートだけど、
スポーツウェアと合わせたり、
チェスターコートだけど、
アウトドアカジュアルと合わせたり、
チェスターコートだから、
フォーマルに合わせても見れますが、
それでも少し崩れるので、ちゃんとした感じにはならず。
でもそれも良いかったです。
だらっとしたチェスターコートは、
着方、着合わせが一気に広がる感じですし、
歳を重ね、40代50代になっても、
チェスターコートがあれば、
適度にちゃんと見えるし、遊びもできる。
若い頃に着ていたトラックジャケットを
インナーにしても、いい感じに雰囲気が出てくると思いました。
「だらっ」としたチェスターコート。
話を本筋に戻しますと、
今季のCONFECTのチェスターコートは、
その感じを思い出す1着。
なので、サンプルが上がった時に、
「ダラチェスター」と、個人的に命名。
リネンの構成比40%による程よい張りはありつつも、
芯材も薄く、柔らかな生地感により、
まさに「だらっ」としています。
メンズ服の根源的には構築させていく
肩周りや胸、襟周りとなりますが、
こちらは、一枚の芯地とパタンニングのみで
上部のフォルムを構成。
あとは生地に余分なストレスがない分、
余剰した空間によって生地に動きが生まれます。
僕自身の、性に合う(しょうにあう)1着ですし、
この1着があれば向こう15年ぐらいは間違いなく
色々と着方が楽しめ、遊べそうだなと思います。


それでは、ぜひ店頭にてお試しいただければと思います。
それではまた。